『キャッシュレス覇権戦争』

2019.03.03 (日)

アメリカ、欧州、中国、韓国などに比べて大幅に後れを取っているわが国のキャッシュレス化ですが、東京オリンピック・パラリンピックを来年に控えて、政府の掛け声に呼応して、さまざまな企業がキャッシュレス決済に参入して、300兆円個人消費市場の覇権を奪い合う大乱戦の様相を呈している、と述べている本があります。

 

 

本日紹介するのは、早稲田大学を卒業後、月刊誌記者などを経て独立し、現在は消費生活ジャーナリストとしてクレジットカード業界への長年の取材により業界事情に精通している岩田昭男さんが書いた、こちらの書籍です。

 

 

岩田昭男『キャッシュレス覇権戦争』(NHK出版新書)

 

 

この本は、フィンテックがもたらす「信用格差社会」をいかに生き抜けばよいか激動の業界と私たちの暮らしの行方を、クレジット業界調査の第一人者である著者が綿密な取材をもとに予測している書です。

 

 

 

本書は以下の7部構成から成っています。

 

 

1.ドキュメント「ペイペイ祭り」-「100億円還元」キャンペーンは何を残したか?

 

2.現金の壁を突破せよ-キャッシュレス狂騒曲

 

3.キャッシュレス社会はアメリカで始まった

 

4.キャッシュレス先進国に躍り出た中国

 

5.「信用スコア」の衝撃

 

6.GAFAがすべてを支配する-狙われる個人情報

 

7.データ監視社会で身を守る

 

 

 

この本の冒頭で著者は、諸外国に後れを取った日本政府が強い危機感を持って、国を挙げてのキャッシュレス化に邁進する理由として、次の3つを挙げています。

 

 

◆ インバウンド消費の拡大による経済活性化

 

◆ 現金のハンドリングコストの削減

 

◆ お金の流れをきちんと捕捉して、徴税を徹底したいこと

 

 

現金は匿名性が高く、その流れを把握することが難しいため、脱税やマネーロンダリングの温床になっています。

 

 

そうした中で、パナマ文書による多国籍企業の租税回避の実態が明らかになり、金融機関、IT・通信企業、ベンチャー企業、外資系企業などがキャッシュレス決済に参入して、これまでの現金決済の常識が大きく変わろうとしている様相を、本書では詳しく分析しています。

 

 

 

まず昨年12月の「ペイペイ祭り」と呼ばれたソフトバンクとヤフーが総力を結集して始めた新しいスマホ決済サービス「PayPay(ペイペイ)」大型キャンペーン(100億円還元)の様子が詳述されています。

 

 

当初4ヶ月近い期間を想定していた「ペイペイ」のキャンペーンは、わずか10日間で100億円の予算を使い切って終了となりました。

 

 

この「100億円還元キャンペーン」では、街の商店よりもビックカメラで値下げをしないアップル製品を買うといった利用に集中し、果たして経済活性化になったのかという声はあったものの、各種報道により「スマホ決済」のPR効果は大きかったと言えます。

 

 

 

次に日本でキャッシュレス化が進まない理由として、以下の5つの「消費者意識」を紹介しています。

 

 

1.浪費しそうだから

 

2.お金の感覚が麻痺しそうだから

 

3.お金のありがたみがなくなりそうだから

 

4.現金は必要だから

 

5.犯罪が多発しそうだから

 

このような日本人の「現金志向」は根強いものの、犯罪の多発については、「暗証番号や個人情報の流出」リスクよりも、現金を取られるリスクの方がはるかに大きいし、取り戻す手段がないことは世界では常識です。

 

 

 

続いて、キャッシュレス化の形態について、クレジットカード、デビットカード、電子マネー、スマホ決済についてそれぞれ解説し、中国で急速に進むQRコード決済を紹介しています。

 

 

 

さらに、この本では以下のテーマで、これまでのキャッシュレス化の経緯や今後の方向、見通しについて説明しています。

 

 

◆ アメリカで始まったクレジットカードの歴史

 

◆ キャッシュレス先進国となった中国の実態

 

◆ 信用スコアと信用格差社会

 

◆ 個人情報を独占するGAFAの動向

 

◆ データ監視社会のリスク

 

 

 

これから日本でも世界の流れと同様に、猛烈な勢いでキャッシュレス社会に向かうことは間違いありません。いかに対応していくかビジネスではもちろん、消費者としてもとても大切になるでしょう。

 

 

 

あなたも本書を読んで、キャッシュレス覇権戦争の見通しを把握し、データ監視・信用格差社会を生き延びる方法を考えてみませんか。

 

 

 

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