書評ブログ

スティーブン・R・コヴィー『七つの習慣』(キングベアー出版)

この本は、ビジネス書としては異例の、全世界で3,000万部、日本国内でも160万部以上のベストセラーとなっている自己啓発書の決定版とも言える書物だ。

 

人生成功には共通する原理・原則があった、というのが本書で主張されている骨子だ。それは、以下にあげる「七つの習慣」 である。

 

1.主体的である
2.終わりを思い描くことから始める
3.最優先事項を優先する
4.Win-Win を考える
5.まず理解に徹し、そして理解される
6.シナジーを創り出す
7.刃を研ぐ

 

本書の原則は、ビジネスにおける成功だけでなく、人生の成功すべてに当てはまる。まさに普遍の「習慣」と言える。

 

私が本書を繰り返し読んで、とくに実践しているのは、第3の習慣である「重要事項を優先する」だ。コヴィー氏は、緊急でないけど重要な事項を第2領域と呼んでいて、ここに最も優先して時間を割け、と説いている。

 

それは、健康管理であり、人間関係づくりであり、自己啓発だ。ここを疎かにすると、緊急で重要という第1領域に入って待ったなしになってしまう。病気で入院、誤解からくるトラブル、実力不足による失敗などだ。

 

第7の習慣である「刃を研ぐ」にも、つねに留意して日々を過ごしている。ここでコヴィー氏は、「すぐれた書物を読むこと」をとくに強く薦めている。至言だと思う。

 

本書は、ビジネスパーソンだけでなく、主婦や学生など、様々な人々に広く読まれている。教育に採り入れる学校も増えてきていて、マンガ本やムック本、文庫本も出版された。

 

今回、新訳本も出たので、世界中のすべての人々に、繰り返し読み込むことを心から薦めたい。