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長本吉斉『はじめての新TOEICテスト完全攻略バイブル』(PHP研究所)

長本吉斉氏は、新宿でTOEFL・TOEIC 特化型専門学校の「ARE」を主催するカリスマ英語講師。その熱血指導ぶりにはファンも多く、TOEICスコアを上げるための英語学習をする若者たちの間では有名だ。

 

英語指導の歯切れ良さ、熱血漢ぶりは本書にもいかんなく発揮されている。書名の通り、初めてTOEICを受験する学習者には、とっかかりの参考書として最適だ。この本、とにかく読みやすく、分かり易い。

 

まるで、長本講師が教室で語りかけてくるように、フランクな言葉で書かれている。また、指導に対する熱意も、ビンビン伝わってきてモチベーションも上がる。英語に苦手意識を持っている人、仕方なく TOEIC 受験に取り組んで人にはもってこいの本だ。

 

長本氏は、TOEICや留学用の試験であるTOEFLのスコアを手っ取り早く上げるには、文法のポイント(「急所」と呼んでいる)をしっかり押さえることが一番と説く。確かに文法理解が英文理解の土台だし、文法自体の試験問題もあって得点を上げやすい。

 

私も、40歳代半ばになって英語を本格的に再開し始めた時に長本氏の本に出会って多くの示唆を得た。とにかく内容が分かり易いのだ。本書がTOEIC対策には最も即効性があるが、英文法の本もシリーズで二冊書いていて、私はそこから学ぶことも多かった。英語の基礎力を付けたい人にはお薦めだ。また別の機会に紹介しよう。

 

本書は、TOEICの仕組み、問題構成、解き方のポイントから気持ちの持ち方まで、初心者には至れり尽くせりだ。やる気も出てくる本なので、まずは取り掛かるキッカケの一冊として推薦したい。