書評ブログ

藤永丈司『なぜ、留学生の99%は英語ができないのか?』(フォレスト新書)

藤永丈司氏は、大学卒業後にマレーシア、タイ、シンガポール、フィリピン、香港など10年間の海外赴任を経験した。外資系人材紹介会社に勤務し、海外で就職する希望を持った若者5,000人を面接してきた。

 

著者は、海外で英語ができない日本人の若者を数多く見てきたため、その支援・指導を行うために起業した。文法や語彙は完璧に習得しているのに英語が話せず、理解できない日本人は多い。

 

その理由は、「リンキング」にある、と著者は唱える。単語と単語の結びつき、連続した繋がりのことだ。英語の聞き流しだけではリンキングを学べないという。

 

英語の習得はトレーニングであり、正しい訓練を行わなければ無駄だ。英語回路を作る、という言い方をする人もいる。また、英語耳を強化すべきと主張する人もいる。

 

全て同じことを違う表現で述べているに過ぎず、英語習得の道は、しっかりとコツを掴んだ訓練、トレーニングを繰り返すしかない。

 

本書は、目から鱗の新しい発見が満載の一冊だ。英語習得に情熱を燃やす全ての方々に本書を推薦したい。