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橋口いくよ『おひとりさまで!アロハ萌え』(講談社文庫)

TVドラマ『砂時計』は、初恋と遠距離恋愛という一途な想いが多くの若者に支持され、大ヒットとなったが、その原作を書いたのが橋口いくよだ。コミック版もシリーズでベストセラーとなった。

 

橋口いくよさんの、もうひとつの顔が、『アロハ萌え』シリーズ。ハワイ好きとして知られ、そのハワイに対する並々ならぬ想いを綴ったのが、『アロハ萌え』だ。

 

ハワイ・ファンの面々からはバイブルと慕われ、自らのハワイに対する思いをよくぞ代弁してくれた、と大好評なのだ。著者はハワイ行きが決まると、準備段階からもうハワイに行った気分で、徹底的なこだわりを発揮する。

 

この本は、 『アロハ萌え』、『猛烈に!アロハ萌え』に次ぐ、シリーズ第3弾なのだが、何度ハワイへ旅立っても毎回、ワクワク、ドキドキのハワイ大好きモードなのが心地よい。よくぞ言ってくれた!という思いである。

 

シリーズ第2弾に掲載された空港で荷物を運ぶ写真は絶景(?)だし、アロハ萌えポーズなるものまである。今回の第3弾は若干、落ち着きの出たトーンではあるが、それがまたハワイに対する、しっかりした想いを、またも確認した感じで何とも言えない。

 

それ程までに多くの人を惹きつけて止まないハワイの魅力はどこから来るのだろうか。ハワイの持つ、気候の爽やかさ、風の気持ちよさ、空や海の青さ、ロコのアロハ・スピリット。誰の心も癒してしまう不思議な力。

 

スピリチュアルな力がハワイにはあるのだ。そんなハワイの魅力を心から楽しめる一冊として本書を薦めたい。