書評ブログ

斉藤徹『新ソーシャルメディア完全読本』(アスキー新書)

斉藤徹氏は、日本IBM勤務を経て1991年に株式会社フレックスファームを創業し、続いて2005年に株式会社ループス・コミュニケーションズを立ち上げた。

 

伝説のベンチャー・キャピタリストのジョン・ドーア氏は、「ソーシャルメディア」 を評して、①パソコン時代、②インターネット時代、に続く 「第3の波」 としている。

 

本書は、そのソーシャルメディアについて、皆さんの以下の疑問に答えるために書かれたものだ。

 

1.ソーシャルメディアとは何か
2.ソーシャルメディアはビジネスにどのようなインパクトをもたらすのか
3.ソーシャルメディアによって私たちの未来はどのようになっていくのか

 

パソコンの登場やインターネットの普及によって、我々の生活も、社会やビジネスのあり方も大きく変化したことを考慮すると、それに匹敵する変化をソーシャルメディアが引き起こす可能性を考えておかねばならない。

 

本書で採り上げているソーシャルメディアの本質やキーワードは以下のような内容だ。

 

1.フェイスブックの凄さはユーザー数だけでなく現実社会とのつながり
2.ソーシャルッグラフが与えるインパクト
3.マーケティング3.0の時代
4.生活者を味方に付けた企業が勝つ
5.商品開発は 「コラボレーション」 がキーワードに

 
6.生活者の 「共有」 が重視されるソーシャルコマース
7.同時性と先回りを実現する顧客サポート
8.企業ブランディングのあり方が変わる
9.フラッシュマーケティングの誕生
10.位置情報サービスの普及

 

社会やビジネスのあり方を大きく変えつつあるソーシャルメディア、その本質を理解するための本書は格好のテキストだ。この分野が苦手な人も、興味ある方々も、ぜひ一読を薦めたい。