書評ブログ

定年起業に必要な『働くプロの心の整理術』

「悩みやストレスを抱えながらも、それでも働いて成果を上げなければいけない」というビジネスパーソンに向けて書かれた本があります。

 

米国ネバダ州に在住し、対米進出コンサルタントの長野慶太さんが書いた書で、定年起業を準備する人にぜひ、読んでもらいたい一冊です。本日はこちらの書を紹介します。

 

長野慶太『働くプロの心の整理術』(青春出版社)

 

この本は、「仕事ができる人ほど “ 心の雑音 ” をうまく消している」と述べている著者の長野さんが、「あなたの出勤を少しでも軽くする技術にだけフォーカス」して書いた本です。

 

著者は、「心の整理は技術であり、生活や職場の知恵である」と言います。長野さんは、前著『ビジネスマンのための「頭」の整理術』(草思社)を書きながら、胸の片隅にいつも「心の整理の問題」があったそうです。

 

心療内科の治療ではないけれども、著者がめざすのは「とりあえず会社へ向かう足取りの重さをなんとかしたい」ということです。

 

頭の整理術での基本的な主張は、単なるモノの整理ではなく、自分の頭の中を他人にかき回されないようにさまざまな工夫を施し、少しでもストレスを少なく仕事を回していくことでした。

 

心の整理も同じレベルで考えたい。つまり、自分の心の中を他人にかき回されときに自分がどうやって心の平和を取り戻し、仕事や生活上の効率を落とさないようにするか、ということです。

 

本書は以下の4部から構成されています。

 

 

1.まずは「凹んだ心」をどう整理するか
2.「抑えきれない苛立ち(ストレス)」をどう整理するか
3.「将来への不安や焦り」をどう整理するか
4.「心の弱さや自信のなさ」をどう整理するか

 

 

本書には、心を整理するためのヒントや考え方が満載で、以下のような具体的なアドバイスは私も参考に採り入れています。

 

 

1.悩みは紙に書いて客観視せよ
2.ガムを噛み、風呂に入り、髪を切ろう
3.動きだせないときはそのアクションを手帳に書け
4.小説は読むな、ロジック本を読め
5.やるだけやったら “ 開き直れ ”

 

6.Do Nothing -何もしないことを選択せよ
7.相手にあなたの思考と言動のハンドルを握らせるな
8.自分のスキルをリストアップせよ
9.プロフェッショナルに会いに行け
10.「デスティニィプラン」で自分がすべきことに気づけ

 

11.自分自身を卑下する言葉は潜在意識に悪い
12.ストレスに弱いことはあなたの強みと思え
13.相手を誉めることがあなたのパワーになる
14.「心の整理」は「生きる態度」につながっていく
15.感謝の中にしか本当の癒しはない

 

 

本書の中で印象的だったのは、以下の公式です。

 

C (Cause : 原因) < E (Effect : 結果)

 

悩みの中にとどまる人の多くは、結果の部分だけを見つめて苦しんでいますステファン博士が言うように、立つべき観点は、C (原因)の方なのです。

 

また本書によれば、自分にとって「幸福になりたい」という人生の目的を達成するには、以下の6つの構成要素を柱に取り組み、それぞれをできるだけ最大化していけばいい、ということです。

 

 

1.友人(友人をつくり、ふれあい、助け合う)
2.健康(健康をつくり、痛みや苦しみのない日々を送る)
3.家族(家族のつながりを強め、思い出をつくる)
4.ライフワーク(ライフワークを楽しむ)
5.資産(資産をつくり、増やす)
6.収入(収入を得る)

 

 

これが、著者のいう「デスティニィプラン」で、幸せのアウトプットをどうしたら最大化できるか、というプランになります。まさにそのまま共感できる内容です。

 

定年前起業を目指す方は、ぜひ本書でいる「心の整理術」を学び、人生の幸福を追求してみませんか。

 

では、今日もハッピーな1日を!