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定年前起業への道 ~ TOEIC挑戦の軌跡!

ドキュメンタリー『定年前起業への道~57歳からの挑戦!』第6回は、TOEIC試験へ挑戦した軌跡をレポートします。

 

そもそも私がTOEIC試験に挑戦するキッカケとなったのは44歳の時の転職活動でした。2003年当時、大手銀行はどこも単独で生き残るのは困難と言われる程、不良債権処理に追われていました。

 

私もまさに不良債権処理の仕事をしていたのですが、前向きな仕事で、年収アップとなる転職を目指していたので、「エグゼクティブサーチ」と呼ばれる人材紹介会社への登録活動をしていました。

 

いわゆる「ヘッドハンティング会社」へ自分を売り込む活動です。数社の人材紹介会社を訪問してヘッドハンターとの面接を行っている中で、ある中年担当者から、あからさまに馬鹿にする態度をされました。

 

大手銀行で海外出張なども経験していたので語学力はそこそこ自信があるとはったりを言っていたら、「TOEICスコアか英検の級はあるか」、「MBAなどの資格は取得しているか」と聞かれ、「どちらもない」と答えると、その後の面接はひどい扱いでした。

 

英語力を証明するものがなければ40歳代でキャリアアップの転職は無理、と説教を始め、こちらの話はフンフンと鼻であしらう聞き方で、早々に面接打ち切りとなりました。

 

あまりの酷い態度に怒りが込み上げて、人材紹介会社を飛び出たのですが、しばらくして冷静に考えると、「英語力」は成長する大半の企業で求められるし、TOEICスコアさえあれば、「英語力」をいちいち説明しなくて済む、と気が付きました。

 

あの中年ヘッドハンターの言葉や態度を思い出すたびにムッとしますが、今となってはむしろ彼に感謝しています。あの時の経験が、私を「TOEIC試験への挑戦」に向かわせたからです。

 

 

その後は転職活動も続けながら、TOEIC試験でスコアを上げるため、ビジネス英語の特訓を始めました。まず最初に行ったことは、いつものように「読書」です(笑)

 

読んだ本は、英語習得の体験談やノウハウ本。とにかく短期間で効率的にビジネス英語を修得してTOEICスコアをアップさせたかったのです。最短距離を求めて「英語習得本」を読み漁りました。

 

いろいろ失敗もあって試行錯誤しましたが、最初に役立ったのは以下の本です。

 

千田潤一ほか『TOEICテストへはじめて挑戦!まずは350点-英語難民救済センターの本』(明日香出版社)

 

この本は、「英語難民」と呼ばれる「英語が苦手なビジネスパーソン」向けに、TOEICに挑戦することでビジネス英語を身につけることを提唱している入門書です。

 

まさにTOEIC初心者向けの入り口となる本で、40歳代半ばからのビジネス英語挑戦だった私は、基礎からスタートしました。

 

千田潤一さんが一貫して提唱しているのが、すぐれた英文の「音読筆写」です。ひたすら英文を音読して、繰り返し書き写すという訓練です。

 

「英語は勉強ではなくトレーニング」というのが、千田さんが提唱する英語習得のコンセプトです。繰り返しトレーニングすることでしか英語力はアップしない、ということです。

 

 

実は、千田潤一さんの師匠が、同時通訳の神様と呼ばれている國弘正雄さんです。國弘さんはアポロ11号のアームストロング船長が人類初の月面着陸を果たした際に同時通訳を務めた方です。

 

千田潤一さんが提唱する「音読筆写」の理論的なバックボーンになっているのが、國弘正雄さんが提唱する「只管朗読」です。「只管朗読」とは、ただひたすら「音読」を繰り返すという英語習得メソッドです。

 

國弘さんは同じ英文を1千回、1万回と繰り返し音読しなさい、と唱えています。通訳の現場に出る直前まで、國弘さんは「只管朗読」を繰り返してきました。

 

私が参考にした國弘正雄さんの名著がこちらです。

 

國弘正雄『國弘正雄の英語の学び方』(たちばな出版)

 

この本は、英語習得のバイブルと呼べるような素晴らしい書で、私の英語力アップに役立った本を1冊だけ挙げろ、と言われれば、迷うことなく私はこの本を選びます。

 

「只管朗読」という方法は、すべての英語習得の基礎・基本だと私は確信していて、今も毎朝5分間、かならず英文の音読をしてから1日をスタートするのが365日変わらない私の習慣です。

 

 

2003年に行動を起こした「私のTOEIC挑戦」は、その年の3月に受験したTOEIC公開試験のスコア610点からスタートしました。英語の訓練を開始した時の模擬試験は500点に達しないレベルでしたが、3ヶ月間の特訓後に初めて受けたTOEICはわずかなレベルアップに留まりショックを受けました。

 

 

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この後も、様々な英語の特訓法を試行錯誤で続け、英語特訓を開始してから1年後の2003年12月に受験したTOEICのIP試験(団体受験)で875点に飛躍しました。

 

 

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この1年間の奮闘ぶりや、どんな英語教材勉強法が役立ったのかは、機会を改めて報告いたします。その後、毎年数回のTOEIC公開試験の受験を続け、スコアアップに励んでいます。

 

TOEIC900点の壁は厚く、なかなか超えられませんでしたが、日本でトップクラスの同時通訳の方々と仕事をする機会などもあって刺激を受け、数年かかって壁を超えました。現在の自己最高スコアは2012年7月に記録した955点です。

 

 

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本日(2015年5月24日)は第200回TOEIC公開試験でした。いつものように、13:00から2時間の真剣勝負に挑んで帰ってきたところです。

 

私は57歳の現在も年に6回、TOEIC公開試験を受験し続けています。「奇数月はTOEIC、偶数月は散髪」と決めているのです。

 

なぜ、就職活動に励む大学生に混じってTOEIC公開試験を受け続けるのか。家族もみんな不思議がっていますが、実は大きな意味があります。

 

 

TOEICはビジネス英語力を見る試験と言われていますが、実は「情報処理能力」を測定する試験でもあります。そうしたTOEICの特性が分かっているから、楽天ファーストリテイングソフトバンクTOEICスコアを重視する人事制度を取っているのでしょう。

 

そうした「深い話」も、機会を改めてレポートしたいと思います。これまでの、私の英語習得の歴史、使った教材、TOEIC試験の全てのスコア結果推移など、細かく情報公開していきますので、お楽しみに。

 

 

2015年11月1日の「定年前起業」まであと161日です。皆さんの温かい励まし、応援を、どうかよろしくお願いいたします。