書評ブログ

北嶋茂『ハワイ大好きおじさんのアロハ!ぶらりひとり旅』(メイツ出版)

北嶋茂氏は東京都生まれの普通のサラリーマン。デビュー作の紹介によれば、謹厳実直なサラリーマンとして日々多忙な生活を送っている。

 

自他ともに認めるハワイ大好きおじさんで、昨日紹介した辻村祐治氏の「ハワイひとり旅」に触発され、「ひとり旅」を決行。とくに、ハワイの食にこだわったエッセイ風の書は人気を博し、続編に次ぐ続編を繰り返して、シリーズ4冊を数えた。

 

本書は第4作めにあたる最新書である。私は第1作めからすべて新刊書で読んでいるが、第5作めが今から楽しみで仕方がない。北嶋さん、ぜひ書いてください。

 

新しい書から順に、3作めが『ハワイ大好きおじさんのアロハ!食べまくりの旅』2作めが 『ハワイ大好きおじさんのアロハ!こんどもまたまたひとり旅』1作めが 『ハワイ大好きおじさんのアロハひとり旅』で、いずれもメイツ出版だ。

 

2001年から3年ごとに出て、2007年の3作目から2012年の4作めまでが5年かかった。これだけシリーズで続く人気の秘密は、忙しくてなかなか行けないだけに募るハワイへの「想い」が随所に感じられて共感を呼ぶからだろう。

 

私は、第3作めの『食べまくりの旅』がとくに好きで、北嶋氏の訪ねた店を何軒も訪れさせてもらった。どこも雰囲気、味が抜群で、欠点などもそのままだった。

 

とりわけ、ダイヤモンドヘッドの麓にある 「ボガーツ・カフェ」は一押しだ。ロケーションからお客はロコが中心で、朝がとくにいい雰囲気、何度でも行きたくなる。北嶋氏はベジタブル・ピッザを注文しているが、私はベーグルだ。

 

いつか(私は何度も行っている!)フルーツがたっぷり乗ったパンケーキを堪能した時には、隣りの席にいたローカルの貴婦人から、「美味しそう!」と英語で声をかけられた。。それからテラス席で飲むコーヒーの味がまた格別なのだ。

 

もともとベーグルで有名な店だったが、最近はアサイボウルが大人気だそうだ。日本人観光客は大半がアサイボウル目当てらしい。まだ食べていないので、来年ハワイに行くチャンスがあれば私もぜひアサイボウルにトライしたい。

 

北嶋氏も辻村祐治氏と同じく、歩くのを楽しみにしている。とくに日課の朝の散歩は情景が目に浮かぶほどリアリティ満載の書きぶり。同じルートでの散歩、羨ましい限りだ。

 

ハワイの空気を心から感じ、癒されるスピリチュアルな書籍として、本書シリーズの4冊全てを薦めたい。