書評ブログ

丸子あゆみ『風の翼にのって』(ダイヤモンド社)

丸子夫妻のハワイ島移住生活の第3弾、本書は夫人のあゆみ氏が書いたエッセイだ。ハワイ島コナにロングステイする理想の生活を手に入れた夫婦の自由な生活のノウハウ本と言える。

 

私は人生の転機にハワイを訪れて元気をもらい、新しいチャレンジを繰り返してきたので、丸子夫妻が風に乗ってハワイへ向かう気持ちがよくわかる。ハワイは理想の地なのだ。

 

ハワイ島のコナは私の好きなオアフ島ワイキキと比べると、まったく趣が異なる。自然が豊かで、ゆっくりと時間が流れていく。変化も少ない。

 

私ならどうしても刺激を求めて退屈してしまうのだが、日本の都会でともにフリーで働く夫妻には、休養や気分転換、いや本来の自分を取り戻す場所として、ハワイ島は特別な意味を持つのだろう。

 

丸子あゆみ氏は、鳥のように自由にハワイ島へ飛んでいくことがほんとうに心地よいみたいだ。文章の端々に楽しさや嬉しさが伝わってくる。翻訳家であり、エッセイストでもある彼女の文章はとても美しい。

 

また、著者は西洋占星術の研究家でもあり、スピリチュアルにも造詣が深そうだ。多才な活動ぶりは、とても魅力的だ。ハワイ島の滞在が元気を運んでくるのだと思う。

 

ハワイの伝統である古代フナの教えについても書かれている。人生をオンとオフに切り分けて、人間性を回復し、自然と一体になるというハワイの古い伝統。ハワイが多くの人を包み込むのはこの土地が持つパワーだ。

 

スピリチュアルに興味がある人、自由な生活への夢と憧れを持つ人には本書は必読の書だ。前2作と合わせて、ぜひ読んでみてほしい。