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オガワカズヒロ『ソーシャルメディア維新』(マイコミ新書)

オガワカズヒロは、実はふたりのクリエイティブ・ユニットで、小川浩と小川和也という、ソーシャルメディアとモバイルを中心とするマーケティングおよびプランニングを行っている。

 

情報通信革命の第一幕はパソコンの誕生と普及で、そのチャンピョンは基本ソフト(OS)を押さえたマイクロソフトだった。誰もマイクロソフトには勝てないと思っていたが、第二幕があった。

 

第二幕はインターネットの誕生と通信高速化で、そのチャンピョンはグーグルだろう。本書のまえがきに、著者の小川浩氏とネットエイジ創業者の西川潔氏とのやり取りが紹介されている。2008年、西麻布のバーでの会話だ。

 

西川氏が言う。「どんなネットサービスを作ってもグーグルには勝てない気がするよな。」 という言葉が、筆者の小川氏は今も忘れられないという。確かにグーグルは凄い企業だが、第三幕の幕が開きつつある。

 

第三幕はソーシャルメディアで、そのチャンピョンは現在のところ、フェイスブックと言えそうだ。ただ、ツイッターもいるし、スマートフォンやタブレットPCという画期的な機器が普及する中でまだ勝負はこれからだ。

 

本書は、書名タイトルの通り、ソーシャルメディアが起こす革命的な動きを解説し、予測する書だ。グーグルが恐れるフェイスブックの正体と、今後のソ^シャルメディア企業群の動向が述べられている。

 

グルーポンやアマゾンという、ソーシャルメディアを活用した新EC(新電子商取引)についても動向を解説している。

 

最終章では、今後の10年にソーシャルメディアがいかに進化していくかの予測が述べられていて興味深い。ポイントは以下の5点だ。

 

1.ソーシャルグラフが世界中のウェブを結ぶ
2.リアルタイム化するソーシャルグラフ
3.ソーシャルグラフとモバイルと位置情報の結合
4.すべての社会生活が瞬時にネットに反映され履歴を残していく世界
5.ソーシャルメディアはクラウド時代の新ネットOSに

 

ソーシャルメディアは情報通信革命の第三幕で、これからの社会の変化の本命だ。すべてのビジネスパーソンに本書の一読を薦めたい。